妖精さんの日々|チルチルとハロウィン†前編†

シルビア(左)「いきなり管理の人から『今日は空ヶ丘の地区会に参加して!』とか言い出されても…」
チルチル(右)「でもすごくお似合いですっ!!!」

シルビア「そうか?褒めてくれたお礼にマジックを披露しよう」

チルチル「今日のシルビアさんはマジシャンですもんね♪」

シルビア「まずはお嬢さんにクッキーを」
チルチル「ありがとうございます!」

チルチル「…? 何か気配を感じます…」

シルビア「やっぱり妖精のチルチルには見破られたか」
チルチル「わぁーー…☆」

インコ『このイケメンさん、懐のなかポッカポカやわ』←チルチルしか聞こえない
チルチル「!!」

チルチル(シルビアさんの温もり…♪)
インコ『わいを愛でてんのと違うやろ』

シルビア「その子気に入った?」
インコ『ちゃう!勘違いするんやない!』

シルビア「それじゃあ僕は仕事があるから」
チルチル「残念ですけど、しかたないですよね」

シルビア「チルチルは楽しんでおいで」
チルチル「はーい…」

チルチル「……ひとりで?」
インコ『わいはノーカウントか? 失礼なやっちゃな!』

アラミス「チルチル様、本日はお招きいただき」
チルチル「ううん!わたしが開いたわけじゃないよ?」
アラミス「そうでしたか。主催者の姿が見えませんが…」

アラミス「催しまで時間がありそうです。チェスのお手合わせを願えますか?」
チルチル「ムリムリ!アラミス強いからすぐ負けちゃう!」

インコ『アラミスさん言いはるんですか。頭よさげでカッコええですわぁー♪』

インコ『しかも美味しいお菓子、持ってはりますやろ?』
アラミス「ご明答」
チルチル「わたし気づかなかった…」

アラミス「では当てられたインコの貴方から先に」

チルチル「これってもしかして、お母さんの…」
アラミス「はい、チルチル様のお母様より託されました」

アラミス「ひとりで頑張るのも偉いけど、辛くなったらいつでも帰ってきなさいと、仰っておいでですよ」
チルチル「〜〜〜!」

チルチル「おかあさぁ〜〜ん!!!」
アラミス(チルチル様は弟妹君が多く、あまりお母様に甘えられずに育たれて…)

アラミス(人一倍さみしがりやで、それ故、誰かに愛されたいと願われるのだろう)
ランス「あ……………」